私は以前、大地震に遭ったことがあり、その時に数日間、避難所で生活したことがあります。
当時はアパートに住んでいましたが、倒壊はしなかったものの、揺れが酷くて住むのが困難な状態でした。
また、ライフラインが止まり、電気はかろうじて点いていましたが、ガスと水道が止まってしまいました。
なので、避難所に行くしかないと思いました。
近所の人は家が揺れるのが怖くて、多くの人が外に出ていました。
私は今まで近所の人やアパートの人とほとんど会話をしたことが無かったのですが、こういう時はすぐに話をすることができました。
もともと私は人見知りの方ではなかったので、すぐに打ち解けることができました。
この時ほど、「遠くの親戚よりも近くの他人」が頼りになると実感したことはありませんでした。
それぞれ自分の家の様子や今の気持ちなどを話しました。
それだけでも気分が少し落ち着きました。
そんな時、ふと夜空を見上げると、星が出ていて、空がとても美しく見えたのが今でも印象に残っています。
避難所へは地震当日の夜に行きましたが、すでに大勢の人が来ていました。
近くの小学校の体育館が避難所となっていましたが、人が入りきらず、学校のグラウンドに車を停めて、そこで寝泊まりをしている人もいました。
私は念のため、自宅から毛布やラジオなどを持参していました。
さらに避難所に行く前に、近所のスーパーで食料品を購入しました。
そのおかげで、その日は空腹にならずに済みました。
どなたかからのおにぎりの差し入れがありましたが、数が限られているため、子供や高齢者が優先となりました。
私は避難所へは車で移動していましたが、それほど遠くない距離だったので、1日に何度か自宅へ帰っていました。
そして必要な物を避難所へ持ち込みました。
また、昼間は何かと用事があり、避難所には居ないことが多かったこともあり、夕方戻ると、自分の荷物が移動されていることもありました。
最初は体育館の真ん中で寝泊まりをしていましたが、数日後には体育館の端に荷物が移動してありました。
人混みではないので、その点は良かったのですが、上に物が掛けてあり、余震で揺れた時にそれが自分の所へ落下してくるのではないかと不安でした。
連日の睡眠不足が重なり、風邪を引いてしまいました。
明らかに熱があることが分かったので、このまま避難所に留まるのは難しいと思いました。
そんな時、遠くに住んでいる身内から連絡があり、そこにしばらく身を寄せることになりました。
普段とは違う環境と緊張状態が続くので、体のケアだけではなく、心のケアも必要だと感じました。
コメント