現在、2022年の選抜高校野球が阪神甲子園球場で開催中です。
今回は、選抜高校野球の楽しみ方をオススメの野球漫画を交えながら、解説していきます。
高校野球は、プロ野球とは違って、技術よりもメンタル面が重要になると言われています。
もちろん、野球の技術も大切ですがその技術を試合の中で、発揮できるのかがポイントとなってきます。
プロ野球では、トーナメントの試合ではなくペナントレースを1年間かけて戦っていきますで、
万が一、試合に負けてもまた次の試合があります。それにプロ野球選手は、精神年齢的にも大人ですし、これまでに色々な試合を経験してきているので、精神的にもタフです。
しかし、高校野球では、一発勝負のトーナメント試合がほとんどです。
「試合に負けたら次がない」「自分がミスをしたらどうしよう」というような精神的なストレスは、プロ野球とは比にならないくらいに掛かっていると言っても過言ではありません。
さらに、年齢的にも16~18歳と若く経験も浅い選手がほとんどです。
そんな、精神的に未熟な高校生が過酷なトーナメントの試合を行っていくので、メンタル面が
重要視されます。
その為、試合終盤の7.8.9回での逆転する事なんかは、日常茶飯事です。
昨今の高校野球では、有望な中学生をスカウトして戦力強化を図る私立高校が有利とされています。
しかし、メンタルスポーツである高校野球では、稀に注目されていない公立高校が、強豪私立高校に勝つ!ということもしばしば見られます。
いくら、技術的に優れた選手でも、精神面は中々上手く鍛える事はできませんので、
このようなジャイアントキリングが見られるのです。
私個人の意見ですが、この【ジャイアントキリング】を期待している高校野球ファンは非常に
多いと思います。
日本人特有の考え方かもしれませんが、弱いものが強いものに勝つ姿が好きな所がありますので
それを高校野球に当てはめて見ている人が多いと感じます。
第98回夏の甲子園 八戸学院光星(青森)対 東邦(愛知)
この試合をご存じの方がどれくらいいるでしょうか?
おそらく、高校野球ファンの方ならほぼ100%知っていると思います。
一時は、7点差あった点差を東邦高校がひっくり返して逆転サヨナラで勝利した試合です。
この試合は、9回まで劣勢で戦っていた、東邦高校が9回に5安打で6得点を挙げ、逆転する試合なのですが、
先に書いた通り、高校野球のメンタルの重要さを感じる事ができる非常に面白い試合です。
劣勢のまま9回の攻撃に入る際、東邦高校のアルプススタンドから、【戦闘開始】という応援の曲が流れ始めます。そこから、観客が手拍子やタオルを回して応援し始めます。これは、特に誰が促したわけでもないの
ですが、観客全員が大逆転を見たいと思っていて徐々に広がり始めたのです。
この試合こそ、高校野球のすごさや面白さが詰まっている試合だと思います。
「もう負けてしまうかも」という気持ちから観客の声援ひとつで「よっしゃ!やってやろう!」の気持ちになる選手を見ているとワクワクしますし、感動も生まれます。
野球の試合ではあるのですが、1本の映画を見てるかのような気持ちにもなれます。
こんな試合は、そうそうないのですが映画のような試合を待ち続けながら高校野球を見る事も、
楽しみの一つになると思います。
砂の栄冠
そんな高校生のメンタルに着目し、他の野球漫画にはない角度で描かれている【砂の栄冠】について書いていきます。
【砂の栄冠】では、主人公、七嶋が埼玉県にある公立高校野球部に所属しているのですが、最初の内は、先輩と一緒に甲子園をなんとなく目指しているだけでした。
しかし、その先輩が夏の大会で惜しくも準優勝に終わってしまい主人公の七嶋が最上級生となったところから、大きく物語が進んでいきます。
おぼろげだった甲子園ですが、秋の大会が始める直前から明確な目標に変わり始めます。
それは、主人公七嶋が所属する樫野高校野球部を昔から応援してくれている、おじいさんがどうしても樫野野球部が甲子園に出場するところが見たいと、七嶋に一千万円もの大金を授けます。
そのお金を使ってなんとか甲子園へ・・・というのがおじいさんの願いでした。
その願いを叶えるべく、甲子園に出場するために必要な機材や、トレーニングにお金を使って甲子園を目指します。
その中で、甲子園での勝ち方というのを甲子園での野球観戦のベテランに聞くシーンがあり、
非常に勉強になります。
普通の野球漫画であれば、どうやったらホームランが打てるのか、どうやったら三振がとれるのかに焦点を当てていくのですが、【砂の栄冠】では、一味違います。
審判や観客を味方につけるといった、自分たちの技術向上だけでなく周りの力も使って試合に勝つ!ことに焦点を当てています。
例えば、全力疾走で攻守交代をして観客を自分たちの見方にしたり、審判に気にいられるストライクボールの判定には、不満そうな態度を出さないようにする。
など高校野球では当たり前だと思われている事も、実際の高校生が出来ていない事なんかが描かれています。
これを、今行われている選抜高校野球にも応用して観戦をしてみると非常に面白いです。
よーく見ていると、態度が悪い選手だったり、きびきびと動いているチームやそうでないチームが見えてきます。
野球の審判は、常に中立の立場を保たないといけませんが人間なので印象や雰囲気によって判定が変わってしまいます。
こともあると思います。確実にストライクであればそういう事も無いのですが、どちらともいえるような場合に、どういった判定を下すのか・・・
こんな風に高校野球を見てみるのも面白いですよ( *´艸`)
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