【みそかつくんのたまたまコラム】2022年横浜DeNAベイスターズ 戦力分析投手編〜先発ローテーション〜 前編

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2022年横浜DeNAベイスターズ 戦力分析 投手編〜先発ローテーション〜 前編

今年の先発陣はベイスターズファンにとって満足のいく成績を残したか?と聞かれると、おそらく全員が満足した成績を残していないと答えるだろう。何が原因なのかを分析していく。

先発ローテーションの成績

主な先発ローテーションの成績を見ていく。
(離脱が多かったのでローテーションと呼べるかどうかも怪しいのだが)

今永昇太 120回   5勝5敗 防御率3.07
大貫晋一 112回   6勝7敗 防御率4.34
濵口遥大 91 1/3回 5勝7敗 防御率3.94
ロメロ  80 2/3回 5勝3敗 防御率3.01
京山将弥 76回     2勝7敗 防御率4.97
坂本裕哉 70 1/3回 4勝6敗 防御率5.25

惨憺たる有様である。まず、規定投球回に到達した投手が1人もいない。

今永は開幕から怪我で不在、大貫は度重なる不調で2軍で調整、濵口は開幕投手を務めたが、開幕から3連敗、終盤には制球難が治らず二軍行き。

ロメロは終盤から安定した投球は見せたが、コロナ禍の関係で入国できず、開幕が遅れた上に不調で2軍期間が続いていた。

京山も開幕から不調で2軍調整期間があり、坂本もシーズンを通して不調が続き、シーズン後に怪我を恐れて投げていたと暴露した有様であった。

1試合あたりの平均投球回数を見てみても、

今永  6.3回
大貫  5.1回
濵口  5.4回
ロメロ 5.8回
京山  4.8回
坂本  4.4回

と、6イニングはおろか京山と坂本に関しては1試合平均で5イニングも投げられていない。
後半で解説するが、これでは中継ぎ陣の負担が増え、中継ぎ陣の不調や故障を招くのは必然である。

なぜ、こんなに不調が続いたり、故障を抱えたりする投手ばかりなのかはコーチに問題があるのか、本人たちの資質の問題なのか、はたまたボディケアをするトレーナーコーチに問題があるのかは分からないが先発陣の再建が急務である。

9回打ち切り制の影響

今年はコロナ禍ということで試合数は例年通りであったが、延長イニングがなく、9回裏で同点であっても打ち切りの対策がとられた。

プロ野球では引き分けでも勝率が下がらないので、引き分けを狙った戦術が多くみられる。

投手運用はその戦術がかなり重要度を増し、6回までに先発が試合を作ることができれば、7回〜9回まではいわゆる「勝利の方程式」いう勝ちパターンでリードを保ったり、引き分けに持ち込んだりすることができる。

延長を考える必要がないので惜しみなく勝ちパターンを使うことができるのである。

横浜ベイスターズの先発陣が試合を作れなかった上で、中継ぎ陣にも負担をかけてしまい、中継ぎ陣の連投から来る疲労や故障を招き、さらには相手球団はリードを守るべく勝ちパターンを注ぎ込んでくるので逆転が難しくなってしまい、チームがリードしていても再逆転を許してしまう、ということが多かった。

もちろんこの問題は他のチームにも言えることなのだが、
逆転負けの一番多い(27試合)ヤクルトは逆転勝ちも一番多い(30試合)。

余談だが、
ヤクルトは3回終了ビハインド勝率.316、6回終了ビハインド勝率.136と他のチームに比べて逆転勝ちが多い。
やはり優勝チームの打力は目を見張るものがある。(チーム得点数はダントツトップの625得点)

今年は9回打ち切り制ということで先発陣が試合を作ることができなくとも、中継ぎの負担を増やすことで何とか試合の体裁を保ち、勝ちを拾えた試合は終盤につれ多くなってきたが、今年は12回制に戻る。

12回制に戻った場合、先の引き分け戦術は使えず、延長を考える必要があるので中継ぎ陣の運用は今年より厳しくなってくるものに違いない。

その中で5イニング投げられるかどうかの先発人ばかりでは必ず立ち行かなくなってくるので、やはり先発陣の再建は課題だ。

今年の先発ローテーション

開幕投手は未だ決まっていないが、私の先発ローテーション予想をあげる。

今永ー大貫ー濵口ーロメロー東ー京山

この辺りが妥当な線であると思う。

1人ずつポイントを上げて紹介する。

①今永昇太

やはり、ベイスターズ先発陣の軸としてはこの男しかいない。
四死球率は低く、奪三振能力は高く、スタミナもある。

万全な状態であれば2桁勝利は堅いであろう。
K/BB(四球1つを与えるまでに三振を何個取れるか)は規定投球回に到達してはいないものの4.27

中日柳広島大瀬良、森下上回る

奪三振率(9イニング平均で何個三振を取れるか)もトップの柳に次ぐ8.27だ。
故障やアクシデントがない限りエースの座は揺るがない。

②大貫晋一

今年は開幕から調子が悪く、6月に2軍調整を余儀無くされたが、復帰してからは
防御率2.47 4勝2敗と安定した投球を見せ、復活の兆しを見せた。

ストレートとツーシームを使い分け、奪三振率が上がったのでその二つを決め球としてマスターすることができれば、二桁勝利も見えてくるはずだ。変化球が悉く打たれてしまったので、変化球の精度を磨きたい。

③濵口遥大

復活してほしい投手の筆頭である。

スタミナがあり、試合を作る能力は秀でていが、コントロールが定まらない時はとことん定まらない。
2桁近い四死球を出してしまう試合も少なからずあり、9月に抹消されたままシーズン終了まで一軍に戻ってこなかった。

プロ野球選手は技術の面が重要なウエイトを占めるが、メンタル面でも濵口には強くなってほしい。後述する上茶谷同様ローテーションの軸となってほしい選手だ。

④ロメロ

コロナ禍の影響でスタートが遅れ、調整不足も相まったために5月の初登板から不調が続いたが、7月からは防御率1.92 5勝1敗と見違えるほどのピッチングを披露した。

奪三振率が低く、打たせてとるピッチングのため、リズム良くイニングを消化できる。

⑤東克樹

前年のトミージョン手術で今季は3試合のみの調整登板に終わったが、ルーキーイヤーに11勝を挙げた実力は褪せず、10月の広島戦で7回1失点、中日戦で8回無失点と完全復活の兆しを見せた。

最高球速も149km/h、少ない試合数であるが9を超える奪三振率と一年目の姿を彷彿とさせた。

通年で戦えることができれば、今永との左腕ダブルエースが横浜投手陣を支えるはずだ。

⑥京山将弥

プロ5年目の今年は開幕ローテーションとしてシーズンをスタートしたが、開幕から不調続きで黒星を重ね、五輪期間明けからも調子は戻らず、わずか2勝と寂しい成績に終わった。

ストレートの割合が半数と、調子の良い時は150km/hオーバーの直球で打者に立ち向かっていくスタイルで打ち取ることができるので、今季はストレートの精度を磨きたい。

ローテーション争いに係る選手

昨年は調子を落としてしまったり、怪我で離脱してしまった選手、期待の選手等の紹介をしていく。復活できればローテーションにも加わることのできる選手が多いので奮起してもらいたい。

①上茶谷大河

昨年は開幕ローテーション入りを果たしたものの、初登板から絶不調が続き、
開幕4登板で防御率10.69 3敗という数字で登録抹消。

10月に復帰したものの調子は戻っておらず、防御率7.15という成績でシーズンを終えた。

東洋大学時代のフォームに戻し、再起を図るということで、故障を恐れずに挑戦してもらいたい。

②坂本裕哉

昨シーズンはキャンプから二軍で調整をスタートし、4月半ばから一軍で登板。

7月、8月終盤に少し調子を戻したが、9月からは4連敗、防御率5.25でシーズンを終えた。

伝家の宝刀であるストレートとカットボールの被打率が非常に高く、精彩を欠いたので今季は精度を上げ、ローテーション争いに加わりたい。

③ 阪口皓亮

昨年4/4に5回無失点で初勝利を挙げ、そこからローテーションの枠で7月に右肘手術を受けるまで登板を重ねた。

キレのあるスライダー、カットボール、スプリットは被打率も低く、本格派の片鱗が見えたので今季は手術明けになるが、開幕一軍を狙い奮起してほしい。

④入江大生

ドラフト1位で加入した今季は即戦力として活躍することは叶わなかったが、持ち前の度胸と制球力を活かし、開幕一軍を勝ち取ってほしい。プロ初勝利の期待もかかる。

⑤有吉優樹

ロッテからのトレードで加入した昨年は1試合のみの登板に終わったが、ローテを争えるようにきちんと調整し、スタミナを蓄え、横浜投手陣の一角に加わりたい。

⑥ 宮國椋丞

巨人戦力外から新戦力として加入した選手。巨人では中継ぎの起用が多かったが、横浜では先発に再チャレンジ。開幕投手も務めた事があるので、かつての栄光を思い出し、ローテを勝ち取りたい。

最後に

横浜先発陣は怪我との戦いだ。

左腕カルテットと言われ続けた、今永、東、濵口、石田(現在は中継ぎ)が揃ったことはほぼないし、濵口や上茶谷のドラ1組も不調が続きなかなか噛み合わない。

しかしベイスターズファンは夢見ている。先発ローテーションが全員二桁勝利をあげ、横浜の星空の下で三浦監督が宙に舞う姿を…

先発陣の活躍こそが、ベイスターズ浮沈の鍵である。今回は先発陣の話をしたので、次回はセットアッパー陣の話をする。また覗きにきて欲しい。

管理人が喜ぶ。私も喜ぶ。それではまた。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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