学校を卒業して以来、転職経験だけは豊富なぼく。
これまで複数回にわたり会社を変わっていますが、じつにそのうち4か所で“同僚”として働いたことがあるのがKくんです。
Kくんとの出会いは20代のころ、ぼくが広告関係の会社で働いていたときです。
ある日、Kくんが中途採用でメンバーに加わり、部署こそ違っていましたが、その会社で3年ほど一緒に働きました。
やがてぼくが別な会社へ転職し、しばらく経ったころ、なんとKくんが中途の求人に応募してきました。
ぼくは「えっ、嘘でしょう」と思いましたが、結局Kくんの採用が決まり、ぼくはKくんと再び同じ職場で働くようになりました。
さすがに「2か所も同じ会社で働くなんて、結構めずらしい」と話していましたが、その後、会社の水が合わなかったのか、Kくんはすぐに辞めていきました。
Kくんとの連絡もそれきり途絶え、「今ごろどうしているかなぁ」ぐらいにしか思っていませんでした。
数年後、それまで働いていた会社の取引先に誘われたぼくは、新たに転職を決意し、新天地で仕事を始めました。
その会社では、たまたま業務を拡張しており、追加でスタッフを募ったところ、なんと驚いたことにまたもやKくんが応募してきました。
即、採用が決まったKくんですが、まさか3か所もの職場で同じ釜の飯を食うようになるとは思いませんでした。
ところが、1年経つか経たないかで、またしても会社を去って行ったKくん。
さすがにもう会うことはないだろうと思っていたら、なんと4度目の再会が待ち受けていました。
ぼく自身、転職をくり返す中で、いま勤めている会社に、またまたKくんが履歴書を送ってきたのです。
Kくん自身、そこにぼくがいるとは思っていなかったらしく、お互いに顔を見合わせながら、思わず大笑いするしかありませんでした。
見事採用が決まったKくんですが、まさか4か所もの職場で同じ人と働くことになるとは、まったく不思議としかいいようがありません。
ぼくもKくんもそろそろいい年になってきているので、いまはそれぞれの持ち場で、仕事をがんばっています。
腐れ縁とはよくいったものですが、せっかく再会を続けてきた間柄なので、これからも腐らせることなく、いい関係を保ちながら、ともに切磋琢磨していければと思っています。
転職というのはパワーがいるし、大変なこともつきまといますが、やはり人との出会いだけは、かけがえのない宝に違いないと思い知らされています。
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