私が初めて沖縄に行ったのは、ある年の11月のことでした。
沖縄といえば夏のイメージが大きく、初夏から秋には泳げるというほど南国の観光地として人気です。
しかし私が行ったのは11月。沖縄であってもすでに長袖の人ばかりで、当然泳ぐ人などいません。ただ私はちょうど仕事も落ち着いていて、時間のあった時期だったのでここしかないという気持ちで観光に行ったのでした。
沖縄本島まで飛行機で行き、ついに私は初めて沖縄に降り立ちました。那覇空港は他の空港よりも観光地っぽさが強く、どこか南国の雰囲気がしました。外に出てみるとそこそこ晴れていて、やはり少し暖かかったです。
私の地元はすでに12月下旬のような寒さで、毎日厚着していました。ただ沖縄はそこまでの厚着は必要なさそうです。
さっそく私は予約していたビジネスホテルに向かいました。ビジネスホテルは那覇市に中心地にあって、そんなに古かったりサービスが悪かったりはしないのですがかなり安いホテルです。
宿泊場所自体はあまりこだわっていなかったので、安いところでもいいかなという気持ちでした。部屋は結構清潔で、気持ちのいいベッドが1つあります。今回は1人旅だったのですが、実はバスツアーに申し込んでおり、翌日合流することになっていたのです。
沖縄の観光ツアー会社が主催したバスツアーで、バスはカラフルでおしゃれな車体。
どう見ても乗り切れないのではという参加者が多数集まりました。満員のバスが最初に向かったのは東村にあるふれあいヒルギ公園という場所。
ヒルギとは南国でみられる樹木で、いわゆるマングローブのことです。私が初めて見たマングローブは非常に刺激的で、まるで外国に来たような印象を受けました。
公園には地元の人が多そうでしたが、私達と同じような観光客らしき人も少なくなかったです。
やはりここは結構な観光地なのだなと思いました。実際にバスツアーの観光地に選ばれているので、そういう意味でも確かに人気の場所なのでしょう。
次に向かう目的地はこの公園の近くにあるコーヒー畑。私は最初聞いた時、すごく驚きました。なぜなら日本でもコーヒーができる、というのを初めて知ったからです。
私がよく飲むコーヒーはベトナム産のコーヒー。安いけど味がいいのでずっと飲んでいます。家族はジャマイカ産のコーヒーを飲んでいました。
つまりもっと赤道に近い国じゃないとコーヒーは作れないと思っていたからです。
初めて見るコーヒーの果実は意外とみずみずしい見た目。この赤い実を焙煎して飲む、って誰が最初に考えたんだろう?と不思議にも思えました。
また、この日見たシークヮーサー畑もかなり興味深かったです。シークヮーサーと言えばかなり酸っぱい柑橘系の果実。地元でもシークヮーサージュースが販売されているのをよく見ます。
大きさや色はスダチに近いような気がしました。スダチはもっと酸味が強いのですが、シークヮーサーはもうちょっとマイルドな気もしました。
やはりジュースにできるということは、そこそこ飲みやすさもあるのかなという印象です。ジュースにする際は完熟して黄色くなったものを使うことが多いようです。
完熟にもなればかなり甘くなるので、普通のみかんジュースのようにゴクゴク飲むこともできます。さて昼食にやってきたのは沖縄の昔ながらの食堂という感じの場所でした。
バスツアーの自由時間で、昼食は自由にどんなお店にも行くことができました。その食堂で特に人気というメニューは刺身などが入ったお魚の定食。
メインは刺身とフライで、刺身に使われていたのはマグロ・タコ・白身。白身はあまり食べたことのあるような無いような味です。
沖縄特有のお魚かもしれませんが、私もよく知っているお魚かもしれません。
フライも白身魚。おそらく刺身の白身魚と同じものだと思いました。ただ、フライにするとかなり食感も変わって、柔らかい風味が伝わりました。どちらも美味しかったです。
その後もバスツアーは続きました。沖縄の車窓風景は非常に興味深く、あまり地元では見ないような建物が沢山並んでいます。
やはり気候も文化も違うし、そういったいくつもの違いがこの沖縄の風景を作り上げたのだなと思いました。
ツアーの最後に見たのはとても綺麗な、ビーチに映える夕日でした。夕日はこれまで見たどれとも違う印象です。きっと沖縄の海が透き通っていたり、11月だけど暖かい空気というのも影響していたと思います。
こういう部分が、沖縄を観光地として人気にさせたのかなと思いました。
夕日に照らされるビーチで私は1杯のノンアルコールカクテルを飲みました。あの味は忘れません。
きっと私はまた沖縄に来たくなることでしょう。私の住む地元の空港に着いた時、少し寒い風を感じました。地元に帰ってきて、日常の生活がまた始まるのだろうと思います。それでも思い出はしっかりと取っておいて、またすぐにでも私はどこか観光の旅に出ようと思っています。
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