現代社会は企業に雇われて一生懸命働いても割に合わないものばかり、そう思った私は当時自営業をやりたかった。
業種問わず自分の力で何かを作り上げたかったのです。
そこで思い立ったのが「古物商」でした。
初期投資もあまりかからず、準備する物も少ないので誰でも出来ます。具体的な始め方を説明していきます。
1.始めに必要なのは古物商業許可証の取得
まず始めに必要なのが「古物商業許可証」。
これが無いと話になりません。
許可証というからにはテストや試験などがあるのかと思いましたが、そんな物はありません。
具体的には、まず地元の警察署に電話して「古物商の許可申請に必要な物を教えてください」と聞いて予め必要書類を集めておきます。
集め終わったら警察署へ行って、申請書類に必要事項を記載して、準備していた書類と一緒に提出します。その後に申請手数料を払って申請完了です。
個人が一カ所で古物商業を営む場合は21000円、二カ所で営む場合は約46000円と、規模が大きくなれば手数料が高くなります。許可証の完成には約一ヶ月程かかりますので、あとは帰って待ちます。
2.商品の仕入れは廃品回収すれば軽トラの費用だけ
次に必要なのが「商品仕入れ」です。
当然0から初めて資金も無く、あれこれ商品を買取りする余裕はありませんでした。
そこで思い付いたのは、いわゆる「廃品回収」です。軽トラックで放送しながら定期的に走っているアレです。
まずは古くても良いので軽トラックを購入しました(知り合いの車屋が代車で使っていた物を10万円で)購入のついでに放送するための拡声器(ラッパみたいなやつです)、それとCDデッキ(音声流れれば何でも良い)も付けて貰いました。
かかった費用が全部で約15万円です。拡声器で流すための音声ですが、これはインターネットでたくさん売られてます。好きなのを選んで買いました(2000~3000円)
販売先はインターネット
次のステップとして「販売先」です。これに関しましてはあまり悩む事はありません。今はインターネット上でいくらでも販売出来ますから。私の場合はオークション、フリマサイトなど、個人的によく利用していたので、売る物さえあればやっていく自信がありました。
商品の保管場所は気をつけなければならない
最後に必要なのが「商品の保管場所」ですが、これは個々で集める商品の種類やジャンルで大きく変わってきますので、それに合わせたスペースの物を準備します。
私の場合は小物家電、電動工具、洋服などでしたので、自宅で十分でした。
ココで重要なのは、この「保管場所」いわゆる作業場所を古物商の許可申請の時に「営業所」として住所を書きます。営業所以外で作業をしてはいけませんので、その点だけ注意してください。これで全て準備は完了しましたので営業開始です。
廃品回収のやり方
軽トラックで放送しながら住宅街をトロトロ走ります。
家から誰か出てきて手を挙げられたら停まります。
サラリーマンの営業販売と違って、お客様が負担する物は何もないので、みなさん喜んでいらない物を出してきます。挨拶を交わしてまたトロトロ走ります。軽トラックがいっぱいになるまで続けます。
早いときは一件でいっぱいになります。
商品の整理・選別
いっぱいになったら帰って商品の整理をします。
ジャンル別、また使える物と使えない物に分けて、一個ずつ出品していきます。
壊れたものなども「ジャンク品」として出品します。壊れた物を修理してさらに転売する方、部品が欲しいから壊れていてもいい、など様々な購入者がいます。
壊れててもとりあえず出品してみる
ポイントは「とりあえず出品してみる!」です。意外と売れ続けます。
軽トラックいっぱい持って帰ると、その次の日は大体出品で潰れます。
商品が売れ始めるとそこに梱包と発送がプラスされます。なかなか忙しいです。
慣れてくると、午前中で商品集め、昼から出品、次の日を梱包と発送、という感じで自分なりの流れを作れるようになります。
勤務時間は完全自由
自営業なので動くも休むも自由です。やればやった分、手元に入るので忙しくても我慢できます。だって疲れたら休めば良いんですから。そう思うと頑張れます。
慣れてきて余裕が出来てきたら買取へ
次のポイントとしては、一通り慣れてきて、商品の相場が分かり、手元資金に少し余裕が出来てきたら、今度は商品の「買取り」にも挑戦しましょう。
お客様からすれば、今は使ってない物だけど廃品として出すのはもったいない。という物がよくあります。
そういった場合に買取交渉をしてみるのです。
自分が出品する金額から買取金額を引いた物が利益となります。この交渉が出来るようになると、古物商は本当に楽しいです。
そして商品の集まるスピードも速くなり、買取りを取り入れることで商品のクオリティーがものすごい上がります。そうなると出品する商品の単価も上がります。結果的に収入がアップするのです。
初期投資は約20万
この商売を始めるにあたって、かかった合計費用は雑費など含めて20万円ほどです。
これだけの初期投資でこれだけの商売が成り立つのですから魅力的です。
この商売で得られる商品知識、交渉能力は日常生活でも結構役に立ちます。
自営業で全ての責任が自分にあるという点で、メンタル面もかなり強くなります。この商売を通じて、私は自分自身の成長を実感しました。本当にやって良かったと思います。
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