ウマ娘とかいう種族に転生した話 100話完結 作者:史成 雷太
ウマ娘に転生しました。
同期はミスターシービー。先輩にはマルゼンスキー。後輩にはシンボリルドルフ。
死ぬほど頑張って走ります!
今回はウマ娘の政争悪役ムーブ転生オリ馬娘物なのだ!
全100話の完結済で55万文字!
一日で一気読みしちゃうぐらい面白かった
途中で太陽登ってきたから一回寝たけど
原作のように綺麗すぎるウマ娘世界では無く、貧乏や病気でどうしようもないウマ娘がいたり、金儲けに走りウマ娘の幸せを願わないURAがいたりと黒いウマ娘世界、まあ今の綺麗なURAはどうやって生まれたかって感じの前日譚だな
主人公のブラックトレイターは、立場的にいえばカツラギエース
ただし、双子の姉妹として生まれている姉がカツラギエースで、主人公は妹
しかしカツラギエースは病気でURAに援助を求めるが、断られて病死してしまう…そんな姉は日頃から私たちのような貧乏なウマ娘を救う正義のウマ娘になると良い、最後の会話でもそう言っていた
自分が転生したのは何のためか、貧乏なウマ娘を救う道を作るためでは無いか?未来のウマ娘の道を作るためでは無いか、そう考えた、そして主人公がウマ娘世界の道を作るために競馬界を盛り上げようと悪役ムーブをする物語
まあ、ブラックトレイターという名前通りの動きをする感じだな
反逆者と訳するか、トレイターとそのまま訳すかで変わってきそうではあるが
まあどっちの意味でも成立するムーブだからへーきへーき
で、この物語の良い所はなんというか、外部から見た主人公と周りの行動考えるととっても楽しい感じになってくる
掌ぐるぐるでぐちゃぐちゃになりそうだからな…
URAは利権が欲しい、主人公はウマ娘界を盛り上げて後続の道を作りたいがために生まれた、プロレスのような悪役ムーブ、この辺りの「盛り上げよう!」な利害は一致するけど主人公の最終目標に今のURAはいらない
そして悪役ムーブをした結果ファンやたくさんのライバルには嫌われて、内部ではガバガバムーブかましたりバレたりバラしたりでライバルとして仲が良い
この辺を主人公の真意を知らないこの世界のファン目線で考えると楽しいのよ
悪役が実際どんな思考で動いてるかわからないけど、そこらへんを想像してみるとこんな感じなのかもしれないって感じで
物語の初めの、シンボリルドルフのインタビューから始まる導入も良い味だしてるのだ「トゥインクルシリーズの汚点、世紀の大悪党、魔王」などと呼ばれたウマ娘が、何を思い、どうやって行動し、消えたか
割とガバい気もするし、ふわふわしてる所もあるけど、それがまた良い味出してると思う、現実って物語のようにきっちりしてないし
あとラックとCBの関係性が良かったな!
なんかこう、どういう表現して良いかわからない距離感なのが
全体的に距離感が良い
0か100みたいな関係性ではなく、ああこういう関係性良いなあ…って感じの関係性
あと、最後の99話と100話が何もかも綺麗にまとまってるのだ
エンドロールっぽくて凄い良いぞ
映画のラストっぽくて良い感じ
最後の最後、1話導入インタビューのオチ付けもほんと良い
エーちゃんに助けを求めるのがほんと良いな
個人的に好きなシーンは、81話の悪役バレした後主人公のグッズの表情がちょっと柔らかくなっていたところ、こういう些細な表現この世界の住人目線で想像すると凄い好き
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