【デートプラン】両片想いのデート【立て方】

私は今、彼に片思いをしている。

片思いをして1年、彼が私のことをどう思っているのかよく分からないが、勇気をだしてクリスマスの日ご飯に誘ってみたらなんとOKしてくれたのだ。これは告白するチャンス。彼に振り向いてもらうため、可愛い女の子を演じてみせる!!


俺は彼女に恋をしている。

だが、彼女はいつもクールで何を考えているのかよく分からない。しかし、先日クリスマスにご飯を食べに行かないかと誘われ迷わずOK。

内心何が起きているのか分からず心が乱れまくっていたが、これ以上ないチャンス。

俺がリードしてかっこいい姿を見せ、最後はかっこよく告白する!

しかし、俺には誰にも言えない秘密がある。

それは、魔法が使えるということ。簡単なことしか出来ないが、これを知られれば、彼女は怯えてもう話しかけてくれることはないだろう。

特に人の心が読めるなんて知られれば…。まあ、集中しないと読めないが。そうならないためにも絶対にこの秘密を知られる訳にはいかない!

私たちは話の成り行きでご飯だけでなく、遊園地も行こうという約束をした。


<クリスマスデート当日>

朝10時30分、私達は駅に待ち合わせし、電車で一緒に遊園地まで行くことにしていた。普段職場では仕事関係の話しかしないため、何を話して良いか分からない。

俺は彼女が緊張していることを察してすかさず「良い天気だね!」
と言ってしまった。『良い天気』って会話できない人の話の振り方じゃないか…!と俺は心の中で自分にツッコミした。

魔法で相手の心の中が読めるのに気の利いた言葉が出てこない…。会話って難しい。

気まずい空気が流れながら、電車はそんなことお構い無しに遊園地に到着した。

時間は12時、昼食の時間だったので、私たちは遊園地のフードコートでランチを食べた。

ショッピングモールのフードコートと同じなのに、遊園地のフードコートは美味さが一味違うように感じる。それは周りの幸せいっぱいの雰囲気と隣に彼がいるからだろう。いつも食べているものでも好きな人がいるだけで特別な味に変化する。

私はオムライス、彼はハンバーグを頼んだ。

私はデートの時、憧れていることがあった。それは彼にあーんすること。少女漫画で見てから、これをするのが夢なのだ。

俺は彼女の思っていることを覗いて心臓が張り裂けそうだった。

誰とも付き合ったことがない俺がいきなりあーんなどハードルが高すぎる。

しかし彼女がやりたいと言ってくれている、これは期待に答えなくては…!!

私は思い切って「ひとくち食べる?」と聞いた。
彼は「あ、あ、ありがとう」とぎこちなく返事をした。

お互いの初あーんはぎこちなくも初々しく周りから見ても恥ずかしい空気が流れて終わった。

ご飯を食べて、2人はジェットコースターに乗るため、列に並んだ。長時間の列は2人の気が合うのか合わないのか、見極める重要な時間だ。

俺は、彼女の好きなアニメの話をした。すると彼女は目をキラキラさせて話に乗ってきた。普段こんな顔絶対にしないから、この不意打ちに俺はドキッとした。

アニメの話で盛り上がり、あっという間に順番が来た。実は俺はジェットコースターが苦手だ。しかし、彼女に恥ずかしい姿を見せる訳にはいかない!

彼女も怖いだろう。俺が彼女を落ち着かせなければ。

私はジェットコースターが大好きでワクワクしている。

彼は見るからに苦手そうだ。でも私を落ち着かせようと必死に平然を保っている。可愛いなあ。

ジェットコースターを乗り終わり、フラフラの彼に私は言った。

「あのベンチで休もう」

彼は、おぼつかない足取りでベンチへ座った。その隣に私が座る。

「ジェットコースター苦手だったんだね」私が言った。

「○○さんは得意だったんだね…」彼が言った。

「でも、それを隠して一緒に乗ってくれて嬉しかったよ!」私は純粋な気持ちを伝えた。

「じゃあまた乗ろっかな!」俺はおちゃらけてそう言った。

「それはやめて(笑)」私は軽く言った。

電車の中では何を話せば良いかわからなかったのに、今ではスっと言葉が出てくる。何をを話そうとか考えなくても自然と会話が生まれる。私はこの人といてとても落ち着くと感じていた。

彼女とベンチで話していて、クールだと思っていたが、軽口を叩くのを聞いてふわっと気が楽になった。彼女にはかっこいい姿を見せたい、好きになって貰いたいとばかり思っていたが、自然な姿を見せることが彼女が心を開いてくれる鍵だったのかなと俺は思った。

遊園地へ来たのに、あれからずっとベンチでたわいない話をしていた。話している時はゆっくり時間がすぎるのに、気づいたら夜になっていた。夕食を食べるため、2人はレストランに入った。

夕食でも話が途切れることはなく、2人とも自然体を見せることが出来ていた。

俺は、いつの間にか彼女の心の中を読まなくなっていた。

閉館が近づいていた。

俺は彼女に告白するため、クリスマスツリーを見に行こうと誘った。

実際告白をするとなると急に緊張してきた。が、今日一日の楽しかったことを思い出して俺は彼女に告白した。

私は告白された時、心臓が飛び出そうになった。でも、迷わず「喜んで」と返事をした。

私たちは輝いているクリスマスツリーの下で静かにキスをした。


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