【みそかつくんのたまたまコラム】2022年横浜DeNAベイスターズ 戦力分析投手編 〜中継ぎ編その1〜

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2022年横浜DeNAベイスターズ 戦力分析投手編 〜中継ぎ編~

今年のベイスターズ中継ぎ陣は先発陣に比べてまだ活躍を見せたと言っていい。

しかし、救援防御率はリーグ最下位の3.89である。
なぜなのか?先発陣が長いイニングを投げないので中継ぎ陣に負担がかかるだ。終わり。

嘘である。終わらない。
今回は中継ぎ陣と中継ぎ陣の戦力分析をしていく。

主な中継ぎ陣の成績と分析

エスコバ 61試合 58.2回  防御率3.38
山﨑康晃 60試合 55.0回  防御率3.27
三嶋一輝 59試合 57.1回  防御率4.08
砂田毅樹 58試合 41.2回  防御率3.24
三上朋也 40試合 35.0回  防御率3.86
伊勢大夢 39試合 35.1回  防御率2.80
平田真吾 38試合 41.2回  防御率4.10
石田健大 33試合 37.2回  防御率5.73
櫻井周斗 30試合 41.0回  防御率3.07

シャッケルフォード 32試合 31.1回防御率5.17(21年で退団したため戦力分析はなし)

まず、目立つのは60試合登板近い選手が4人いることだ。

三嶋に関してはクローザー登板が多かったため、自然に登板数も嵩むため仕方ないのだが、
セ・リーグ登板数上位には優勝争いをしたヤクルト、阪神の中継ぎ陣が並ぶ。

しかし、ベイスターズに関しては優勝争いはおろか、最下位である。

最下位にもかかわらず中継ぎ陣への負担が大きい。勝ち負け以前に試合運びに大きな問題があった。

先発の戦力分析コラムの時にも書いたが、先発陣がとにかくイニングを消化しない。

【みそかつくんのたまたまコラム】2022年横浜DeNAベイスターズ 戦力分析投手編〜先発ローテーション〜 前編
今年の先発陣はベイスターズファンにとって満足のいく成績を残したか?と聞かれると、おそらく全員が満足した成績を残していないと答えるだろう。何が原因なのかを分析していく。

1試合平均で5イニング程度しか消化しないので、中継ぎ陣が1試合に3〜4人必要になってくる。

ロングリリーフや敗戦処理はローテーションや日替わりで回せばいいが、接戦の際の勝ちパターンはそういうわけにはいかない。

ただでさえ、勝ちパターンの投手というポジションは替えが効かないものであるのに、ベイスターズはイニングを消化する先発陣が不在のため、ビハインド時にも勝ちパターンを注ぎ込む羽目になってしまった。

これでは中継ぎ陣の登板数が増えるのは必然である。

登板数が増えたために疲労が重なり、終盤では中継ぎ陣の打たれる姿が目立った。
防御率2点台は伊勢だけで、あとは3点台後半や4点台が目立つ。

中継ぎ陣の再建というよりは先発陣の再建を優先事項として、ベイスターズはチーム再建に取り計らうべきである。

成績から見る分析〜セットアッパー編〜

①エスコバー

17年途中に日ハムからトレードで入団した超タフネス左腕。

誰とのトレードだったかは思い出して欲しい。
来ていなかったらどんなベイスターズになっていたか、想像するだけで寒気がする。
18年から4年連続50試合登板、投げ続けないと調子が悪くなるという不思議な選手だ。

そんなエスコバーは今年も61試合登板とフル回転。
8月に防御率7.71と落ち込んでしまったのは、五輪のせいだと信じたい。

エスコバーの被打率を見ると

ストレート.160
スライダー.128
ツーシーム.318

とツーシームを打ち込まれている。

もうツーシームは不要ではないのか?と思うが、エスコバーはスライダーしか変化球がないのでそういうわけにもいかないのだろう。プロのデータ班と素人では見る目が違う。

去年と比べて奪三振率が下がってしまったのもツーシームが影響しているように思う。

本来、カウントを整えるツーシームをコンタクトされてしまい、甘く入ったストレートを弾かれるシーンが多少多く見られた。ツーシームの精度の向上がエスコバーの課題である。

四死球は通算で11と、リーグ上位のセットアッパー陣を見ても

阪神スアレス(8個)
中日祖父江 (9個)
巨人中川  (10個)
ヤク石山  (10個)

に次ぐ少なさだ。

ヤクルトの石山もそうなのだが同じように、エスコバーもカウントを取りに行った甘いボールが打たれている。今年のエスコバー被本塁打が7本と、去年より4本多く打たれてしまっている。

ストレートは150km/h台後半で流石なのだが、ツーシーム、スライダーなどカウントを取るボールの精度を上げることがエスコバーの更なる安定性の向上につながると言っていい。

②山﨑康晃

ルーキーイヤーから5年連続25セーブ以上を挙げたハマの守護神は、19年に自身で最悪のスランプに陥り、守護神の座を外れてしまった。

今年も守護神の座は後述する三嶋一輝に任され、自身はセットアッパーに回った。

60試合登板という数字だけを見れば大車輪の働きなのだが、安定する投球を通年で見せることが出来なかった。

月間防御率が7月7.36、8月4.26、9月防御率7.56とセットアッパーとしては不安定な数字を残した。

原因はよくツーシームのキレが無くなったと言われているが、たしかに

ツーシームの被打率は.293ルーキーイヤーの.138に比べると倍以上打たれており、データを見ずとも試合を見ていればツーシームが打たれているのが明白である。

ストレート被打率も.265と決して低くはない数字であるから、やはり本来の姿ではない。

奪三振率6.38、WHIP(1イニングで平均何人の走者を出すか)1.31と三振が取れず、四死球が多くなり、四死球を怖れて甘い球を投げてしまうと言った負のループにまだ陥ったままのように思える。

精神論のようにはなるが、山﨑に関しては投げることが1番の妙薬であると思う。かつての山﨑が戻ってくれば、横浜ベイスターズは上へ行けるだろう。

③三嶋一輝

去年より、山﨑の不調に伴いクローザーの座についた。適性があるのか?と心配したファンは多かったと思うが、20年シーズンが終わってみれば

48試合 18セーブ 防御率2.45と高く安定した成績を残した。

勢いをそのままに21年シーズンも開幕したが、開幕戦で巨人亀井にサヨナラ弾を浴びてしまった。

その後は安定し、3・4月を防御率0.90で乗り切ったが、5月は防御率4.50、7月には「阪神マルテの謎判定事件」も絡み防御率7.94、9月防御率7.15、10月防御率7.71と有終の美を飾ることが出来なかった。

三嶋の不安定さはチーム別防御率に起因する。対中日0.71、対ヤクルト2.45と安定した成績の一方で、対阪神6.75、対巨人11.17と信じられないような打たれ方をしている。

球場別防御率で見てもバンテリンドームとマツダスタジアム0.00、神宮球場1.50

横浜スタジアム4.67、東京ドーム7.04、甲子園9.82…

 

 

余りにも偏りが酷い。

厳しい言い方になるが、優勝争いをしているチームや層が厚いチームでは恐らくクローザーの座は外れているだろう。替わりがいなかったため、横浜は三嶋と心中するしかなかった。

今年も余程のトラブルがなければクローザーは三嶋だと思うので、安定した投球を期待したい。

④砂田毅樹

17年に62試合、18年に70試合登板と大車輪の活躍を見せたがそこから2年は16試合、17試合と登板数が非常に少なくなった。

19年は対左打者の被打率が.452と恐ろしすぎる成績であったが、20年は.094と素晴らしい改善をみせた。

そんな中で迎えた21年シーズンは開幕からフル回転。終わってみれば58試合登板という、エスコバーとのダブル左腕セットアッパーとして君臨した。

課題の対左打者被打率は.184、被OPSは.423と左打者キラーとして申し分ない成績であった。

左打者に対してワンポイントで起用される場面も多かったが、他の左投手より遥かに対左打者成績が良いので、当然と言えるだろう。

不調の波は少ない方ではあるが、9月に少し調子を落とし、9試合で防御率6.75とやや打ち込まれた。

シーズンを通してフル活躍しているので終盤に疲れが出てしまうのは仕方のないことだが、
「砂田でなくても大丈夫な場面」で他の投手がカバーすることも、1年間戦う上で重要になってくる。

中継ぎ編・前半のあとがき

すべての投手を書き切りたかったが、少し長くなってしまったので他の投手は後半で書くことにする。

今回、分析紹介した4人の投手はやはり、登板過多気味である。元の話に戻ってしまうが、やはり先発陣が長いイニングを消化できていないことに起因する。

この4人もおおかた終盤につれ調子を落としてしまったが、この4人が踏ん張らなければベイスターズは更なる暗黒へと突入してしまう。

そうならないためにも、先発陣が頑張り、中継ぎ陣の負担を減らすことがベイスターズ浮上の鍵である。

先発が試合を作り、健全な中継ぎ運用ができるように今年は期待したい。

キャンプインがもうすぐ始まる。また今年もこの時期がやってきた。コロナ禍が非常に心配だが、選手達には怪我無くキャンプを終え、シーズンを完走して欲しい。

今回の話はここまで。
次回も頑張って書くので、覗きにきてほしい。私が泣いて喜び、管理人が喜びのダンスを踊る。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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