【死にかけた体験】人生、一寸先は闇。

夫の仕事の都合でイギリスに駐在していた時の話です。

その日、私は近所のスーパーに買い物に行く為に車を運転していました。

買い物を終えて、帰り道の事です。
私の家の近所には広大な公園があります。

垣根の背が高く、木が生い茂っていて、車を運転している最中は、道路からはあまり公園内部の様子は見えません。

その公園の横を走っていた時、突然その垣根の間から、大きな四輪の自動バイクみたいなものが車の前に飛び出してきました。

本当に、突然でした。それしか言いようがありません!
とっさにそれに乗っている10歳位の男の子の驚いた顔が見えました。

公園は向かって左側にあり、左から飛び出してきた為、私はその瞬間、とっさにブレーキを踏むだけでは間に合わないと思い、右にハンドルを思い切りきりました。

普段あまり交通量の多い道路ではなく、対向車はなく、周囲に人も歩いていませんでした。

誰も巻き込む事がなかったのは、不幸中の幸いでした。
私は、公園と道路を挟んで反対側の民家の前庭のブロック塀に突っ込みました。

車はブロック塀を壊して、民家の前庭の芝生に入って止まりました。

一瞬、意識が飛び、気がつきました。
どうやら私は生きているようです。怪我もしてないようです。

その瞬間、私は子供を轢いたのではないか?殺したのではないか?と恐怖におののきました。

そっと後ろを振り返ると、子供の姿も、自動四輪バイクも、周囲に見当たりません。
どうやら、私は子供を轢かなくて、何とかなったようです。

しかし、車の前半分はへしゃげていますし、家の中から女性が慌てて出てきました。

私はひたすら謝り、家にすぐに電話して夫に来てもらい、レッカーで車を移動する手はずを整え、前庭のブロック塀の修理の手配をして、費用も払いました。

本当に、人生というものは一寸先は闇で、何が起こるか分からないなと思いました。

公園の近くで子供が飛び出してくるかもしれない・・・と、一応、スピードには気をつけていて、あまりスピードを出していなかった事が私の命も、子供の命も救ったと思います。

もし、スピードを出していたら、もしかして私は死んでいたかもしれないし、殺人者になっていたかもしれないと思うと、本当にぞっとしました。

もう10年以上の前の話ですが、今でもその事を思い出すと、心臓がバクバクします。

それからは、常にスピードには気をつけ、左右も気にして、運転をしています。交通事故で亡くなる人の多さは分かっているつもりでしたが、自分がそのうちの一人になっていたかと思うと、本当に何が起こるか分からないな・・・と思いました。


この記事はランサーズにて今までの人生で死にかけたエピソードで募集しました

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